2011年12月10日土曜日

考察(ポルノ・児童ポルノ)


ポルノ(ポルノグラフィ)とは
性行為を描いた創作物(小説・写真・動画・マンガ)。



児童とは
多くの国内法としては、児童とは18歳未満を指す。
ただし、学校教育法・道路交通法では、6歳から12歳くらいを指す。
社会通念上は、後者の小学生を児童と呼ぶことが多い。



児童ポルノとは
法的には、18歳未満の性行為を描いた実写の画像を指す。
一般的には、13歳未満の性行為のある実写画像。



リンク

奥村弁護士によるICPO児童ポルノ流通対策セミナー実況まとめ(Togetter)
 http://togetter.com/li/225288
  インターポール(国際刑事警察機構)の児童ポルノの認識
  児童ポルノとは児童への性的虐待を記録したもの
  児童ポルノの名前は、ICPOとしては「児童虐待製造物(CAM)」とする
  CAMは性的虐待
  ロリコンマンガは児童ポルノではない




児童ポルノの害とは
児童ポルノには下記の理由から害があると考える。
・児童の身体に金銭的価値が発生することにより、人身売買ビジネスが発生する。(金銭に困った保護者が自分の子どもを売る・裏ビジネスとして子どもの体の転売等が発生する)
・児童買春と同じであり、子どもの意思と関係なく性行為に至ることで、子どもの心身に傷を負わせる、あるいは、死に至らせるといった、子どもに対する致命的な人権侵害が発生する
上記の害の共通点は、「性に関連した、子どもへの虐待」であり、それを撮影したものを児童ポルノと解釈するのが正しいと考える。


児童ポルノの過剰反応として、下記が考えられる。
・未成年の場合、保護者と本人両者の同意の上での撮影した写真(身体に傷を負わせる、精神的な病を患うものを除く)
・実写以外の創作物を児童ポルノとして扱うこと


また、青少年の性行為について、下記については過剰反応と考える。
・身体的に性行為ができるようになり、避妊を行い、性感染症予防を行い、自分の意思での性行為(相手を欺く・自身の立場を利用するなど)
思春期以降の中高生において、一定数の青少年が性行為をする者は存在する。一律に規制し、補導することで彼らを犯罪者扱いすることが、正しいとは考えられない。
一方で、性行為を一方的に肯定するべきではなく、性行為による危険性を認識した上で、青少年自身が一定の責任を持たせることが望ましいと考える。これは、多くの法律上の規定である18歳になって、いきなり性行為を解禁することの違和感からである。


現行法の児童買春・児童ポルノ法について、下記に違和感を感じる
・児童売春をした青少年家庭への十分な支援
児童売春をした青少年の問題に対するサポート不足を感じる。青少年の知識不足か、青少年自身の友達関係などの環境の問題か、青少年の家庭における虐待等の家庭の問題か。
・セクスティング防止の啓発活動の不足
自分の裸の写真を撮影して送る行為をしてはならないという直接的な指導が必要と考える。

2011年12月4日日曜日

参考資料 経口避妊薬について

女性向け経口避妊薬、低用量ピル

副効用:生理不順の改善・子宮体癌の予防・卵巣癌の予防
副作用:(初期、および、薬の不適合による)吐き気・血栓症

黄体ホルモン剤の世代により、第1世代ピル・第2世代ピル・第3世代ピルとある。
使用するピルの種類の数により、1種類のみの1相性ピル、2種類の2相性ピル、3種類の3相性ピルとある。
錠剤は、21錠タイプと28錠タイプとある。28錠タイプは、偽薬を混ぜることで、飲み忘れをなくす目的のもの。どちらも、実際の薬は21錠。



マーベロン
第3世代・1相性ピル



※子宮頸がんの原因は、主に性交渉による、ヒトパピローマウイルス感染によるもの。定期的な検診、予防接種で予防できる。



女性向け経口避妊薬の情報サイト

OC情報センター
http://www.pill-ocic.net/

自分で選ぶOC(MSD株式会社)
http://www.oc-rizum.jp/




男性向け経口避妊薬、ピル

ガンダルサ
効果:精子が卵子の膜を破って卵子の中に入るための酵素の働きを鈍化させることによる避妊
72日で受精能力が元に戻る
副作用:性欲の高まり、強い虚脱感

2011年11月20日日曜日

性に関する教科書作成プロジェクト(1)

プロジェクト名:性に関する教科書作成プロジェクト

Copyright 2011- Hikichin




[著作権]

クレジット表示をすることで、改変、営利・非営利での二次利用も可能な、下記に準拠します。

クリエイティブコモンズライセンス
表示 2.1 日本 (CC BY 2.1)

http://creativecommons.org/licenses/by/2.1/jp/
http://creativecommons.org/licenses/by/2.1/jp/legalcode




[はじめに]

 2011年現在、日本における性教育の教育水準は、世界と比較して大幅に立ち後れた状態にあり、それにより様々な弊害が発生していると考えられています。
 そのもっとも大きな問題が、小中高の学生の青少年達による売春(いわゆる「援助交際」問題)です。
 他にも、大人の皆さんの「性に関わりたくない」という意識も問題ではないでしょうか。これは、家庭での性教育を阻むものであり、結果的に学校・家庭で子どもの性に関する悩みが解決できない原因となりますし、大人の中でも性に関する悩みを解決できない原因ともなります。
 つまり、子どもから大人まで、性に関する知識があまりに不足しているのが、2011年現在の日本の状況なのです。私は、これはとても良くない状況と考えています。

 生物学上「性」は、子孫を残すために必要な知識です。「性行為」をして、人は赤ちゃんを作り、子孫を残していきます。これは、他の動物でいう「交尾」と同じで、あらゆる動物で必ず必要な知識となります。
 心理的には、同時に人間においては「性」を通して、パートナー同士のコミュニケーションをとる一つの手段です。性交渉をしないことが、離婚の原因になることも少なからず発生しています。異性の性のことを理解しないがために、家族の崩壊の原因になることもあるのです。
 「性」は文化と結びついていることもあります。これは、時代・宗教などと結びついており、その変遷については割愛しますが、「性」は必ずしも忌避すべきものではなく、むしろ理解し、ともにある時代の方が多く見られます。また、現代において、世界的に見ても性を積極的に理解しようとする方向に向かっています。

 現在の日本の性教育には、「性交渉の際のパートナーに対する配慮」「基本的な恋愛・結婚観」という視点がほとんどありません。個人的見解・宗教的観点から異論があるとしても、「人」として相手を思いやる視点が、現在の性教育においておおいに欠けていると言わざるを得ない状況にあります。これは、基本的な「性道徳」の範疇に入るでしょう。この基本的な性道徳に踏み込んで、日本で教育している人は少ないと考えます。

 アメリカテキサス州ラボックの学校にて、性教育を教えないことによって、少女の14人に1人が学生妊娠し、性感染症は(おそらくアメリカの)平均より倍以上多いという結果があります。
 気をつけなければならないのは、イギリスにおいて、積極的な性教育によって、妊娠が増えたという報告があります。イギリスのケースにおいては、どのような性教育を行ったかについて、詳しい内容を把握していないため、さらなる調査が必要ではあると考えます。
 現代の日本社会において、セックスに関する情報があまりに氾濫しております。成年向けの写真・ビデオ・コミック・ゲームを見なくても、大人向けの雑誌にはたくさんの性に関する情報があり、大人が放っておいたりすれば、子どもが雑誌を見て正しくない情報を得ることもあり得ます。また、家庭において子どもが、両親が性交渉をしているのを見ることだってあり得ます。
 したがって、性に関する情報を完全にシャットアウトすることは不可能です。むしろ、土台となる性に関する正しい知識を、積極的に子どもに身につけさせ、子ども自身が自分の判断で自身の体を守るようにすることが、安易な性交渉・望まない妊娠・性感染症を防ぐ効果的な手段だと考えます。

 この『性に関する教科書作成プロジェクト』においては、2011年現在の日本の性教育においてカバーしきれていない部分を中心に、人が生活する上で必要な性に関する、できる限り正確な情報を提供します。




[改変を認めることについて]

 この『性に関する教科書作成プロジェクト』は、あらゆる矛盾点をなくし、当事者となる20~40歳台の子どもを作る方、性に悩む小学校中学年~高校生までの思春期の青少年に対し、正確な情報を提供することが最大の目的です。
 著者である私自身は、できうる限り正確な情報を元に性に関する情報を提供することに注意を払いますが、それでも正しくない内容になる可能性は否定できません。
 よって、この著作物を広く複製・改変を認めることにより、さらに正確な性教育の教科書ができることを願っています。

 また、小中高の学生のみなさんは、文章よりもマンガみたいな形の性教育の教科書を求めます。形を変えて、マンガ形式にして、より興味を持たせる形で広めていただけることも願っています。

 たくさん指摘をしてどんどん正確な内容に近付けてください。引用・改変どんどんしてください。正しい知識が広まることが最大の目的です。

2011年11月14日月曜日

「子ども」の定義・区分と性




「子ども」の定義って、どうだろう。

国の制度的には、18歳未満を児童としている。児童福祉法 第4条を見ていくと、1歳未満=乳児、満1歳~小学校就学まで=幼児、小学校就学~満18歳に達するまで=少年、としている。
ただし、刑法176条・177条の規定を見ると、13歳が性交同意年齢の境として存在している。(後述の身体的なものを考えると、とても適切な年齢設定)
児童福祉法 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO164.html
刑法 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/M40/M40HO045.html

では、当事者の主観はどうか。
まず、小学生が子どもと言われるたらどうか。特に違和感はないだろう。児童も同じ。小学校に「児童会」ってないかな?自分の時はあった。
次に、中学生・高校生が子ども・児童と言われたら、当事者はどう思うか。18歳に近付けば近付くほど違和感が出る。当事者にとって違和感がないのは少年・少女だろう。
つまり中学生・高校生が、子ども・児童と言われるのには違和感がある。すなわち、当事者の主観的・刑法の性交同意年齢的・小学生と中高生の境界として、13歳あたりには大きな隔たりがある。
しかし、大人・保護者からの主観はどうか。学生を卒業していない、18歳~22歳未満は子どもだ。理由は、経済的に保護者から自立していないから。ただ、中学生・高校生を児童と呼ぶのは、多くの親が違和感を感じるだろう。
主観的には13歳未満が児童、13歳から18歳未満が少年少女、18歳以上で青年・成人と思う人が多いのではないか。そして少年少女にカテゴライズされる13歳から18歳未満は子どもと言えるかは、主観的にはグレーゾーンだろう。

では、身体的(特に性的)にはどうか。
身体的なものの一つの目安としてならば、第二次性徴期があるだろう。Wikipedia( 第二次性徴 )では男が9歳~14歳、女が7歳~12歳に始まるとされている。この時期位に身体的に大きく成長する。
性的な面では「精通」「初潮」が来る。精通・初潮は、早い子で小学3年生位で平均が小学6年生から中学1年生である。だいたい12歳から13歳。小学生に精通・初潮が来る子は半分から4分の1程度はいる。
初潮・精通に関する内容で参考にした統計データはこちら。→ 精通年齢(初めての射精年齢)の遅延傾向 http://www.kobekids.net/kenkyu/spermarche2000.html
第二次性徴期を迎えると、性欲が顕著に高まってくる。身体の成長と性欲との関連については、こちらにまとめてある。→ http://togetter.com/li/91179
心理面においては、13歳から19歳の間に不安定な時期を迎える。大人と子どもの中間とされるミドルティーンは15歳から17歳。
身体的には、小学校中学年から中学1年生あたりで、第二次性徴期によって境界ができる。精神面としては、小学校中学年以下と・小学校高学年から20歳未満・20歳以上と大別される。

以上から考えられるのは、18歳未満を一律「子ども」「児童」とひとくくりにするのは、当事者の主観・身体面・精神面において、不適当であると言える。では、どのように区切るのが適切か。
個人的には、当事者の主観に記した、小学生以下(13歳未満)・中学生と高校生(13歳~18歳未満)・18歳以上、と分けるのが妥当と考える。
性についてだが、「精通」「初潮」を迎えた青少年が性欲を持つことは自然であり、むしろ性欲を持たないことの方が、ホルモンバランスを考えれば異質で心身に不健康(すなわち、不健全)と考える。
特に男の子の性欲を司るホルモンは「エストロゲン」であり、闘争本能を増す作用を持つ。「エストロゲン」の作用である性欲が発散できなければ、ストレスがたまり攻撃的になる。性欲+攻撃性から来る欲求は「性暴力」であり、危険な衝動であり、もっとも不健全である。
中高生に対する性メディアについては、身体面から考えれば、現在の青少年健全育成条例の成年コミック・雑誌等の扱いを考え直すべきと考える。下手に性メディアを規制して、性欲を抑え込むことは逆効果であり、青少年の心身に不健全である。
もし、「道徳的に青少年が性メディアにふれるのが不健全だから」と言うなら、その「道徳」は何かを根本まで突き詰めてもらいたい。少なくとも、私が感じるその「道徳感」は、『自分自身が習っていない「性」』は、知らなくて不安で怖い嫌悪感のある存在だから不道徳としか思えない。知らないのが問題。
つまり、性に関して言えば、18歳未満だけでなく多くの大人も含めて知識・学習面では、みんな「子ども」だ。



あと、この疑問もあった。

自分たちが生きる一生の中で「子ども」とはどのような時期・位置付けか。これが考えられなければ、青少年の健全な育成の本質は考えられない。
「子ども時代」は、大人に向かって自立するための学習期間だ。自立するためにあらゆる学習をする。遊びだってそうだ。「守る」だけで「自分で考え行動する」ことを否定したら、子どもはずっと子どものままになってしまう。大人になるまでに、自立していかないといけない。
当然、「性」についてだって習うべき。なのに、大人の中で過激な一部の人が「悪影響だ」と逆に教えようとしない。「性」は「子どもを産む際に必要な知識」のひとつだ。性の中には恋愛観もあるだろう。「好きという気持ち」も性教育で教えたっていいはずだ。
マンガなどで異性(あるいは同性)への愛を描いた物だって立派な性の知識だ。パートナーに優しくなるきっかけにだってなり得る。
単純にかごの中に入れるように守るだけの育て方を考えているようじゃ駄目。自分で考えられるように、子ども自身が少し失敗してもいいような寛容さのある、(親にとって寂しいけど)子どもが親元から飛び立てるように、自立させていくような仕組み作りこそ、今の子どもに必要ではないか。

2011年11月7日月曜日

Togetterへのリンク



私以外の他の方が作成したTogetterへのリンク




@tak_pppさんが都条例改定でゲーム規制がどうなったか、都に電凸しました。 都「ちゃんと自主規制してたけど規制厳しくしますた」 (@hiroujin, 2011-04-12)
#hijitsuzai #hijituzai 都条例問題で、漫画家は何もしていなかったのか? (@windycatter, 2011-05-26)

茜新社に、自粛案について聞いてみた。 (@fujimon00, 2011-07-04)


有害コミック撲滅団体の関係者「日本の漫画やアニメの絵は幼く見える。ポルノとして描くな!」 (@mutsuo_toi, 2011-07-06)




当事者の子どもが、マンガ・アニメへの規制強化に怒っている(はるかぜちゃん関連含む)

母親に勝てるのは娘だけ (@lkj777, 2011-01-13)


ピラメキーノ出演中の子役が思う「都条例」。 (@tendoum, 2010-12-15)
「ピラメキーノ出演中の子役が思う「都条例」。」への様々な反応。 (@tendoum, 2010-12-16)
はるかぜちゃんのつぶやき (@redkuma_, 2011-04-10)

『都条例ぷんすか(ω)』のはるかぜちゃん(9)のTwitter使用に、縄張り意識をあらわにするおとなユーザ (@YawChang, 2011-01-30)

はるかぜちゃんが登校前に泣いていた件。(お母さんのツイートより) (@YawChang, 2011-02-16)
竜騎士07さんとはるかぜちゃんの対談 (@cloverleaf, 2011-03-09)
はるかぜちゃん @harukazechan が語る小学校でのいじめの実際 (@world420, 2011-04-19)
はるかぜちゃんが語る、現在の小学校のすがた (@9sei, 2011-05-10)
はるかぜちゃん亡くなった声優を偲びウテナを語る (@toshihiro36, 2011-06-10)
はるかぜちゃん「ぼくがこの世で一番きらいになった人は、こころががらんどうの人でした(ω)」 (@Dullahan, 2011-06-16)
はるかぜちゃんの「読書感想文の宿題はんたい(ω)」 (@toshihiro36, 2011-07-02)
はるかぜちゃんの仕事観 (@4416sato, 2011-07-04)
はるかぜちゃんの初恋? (@kotono8, 2011-07-25)
はるかぜちゃん 非公式RTについてのポリシーを語る (@sleep_in_mybox, 2011-08-23)

はるかぜちゃんは他にもいろいろ発言をしているので、調べてみるとおもしろいです。




表現の萎縮

BL雑誌drap7月号衝撃の過剰修正の事情と今後と書店の扱い (@AKMI0, 2010-06-02)
編集者から見た現場の表現萎縮 (@aku_HAZ, 2010-12-01)
漫画家・王嶋環が語る表現の規制と萎縮について (@kow_yoshi, 2010-12-14)
都条例の可決を受け、少女漫画家高藤Jrさんに伝えられたリアルな自粛要請の内容とは (@rkanbe, 2010-12-28)
重版に体を張れ (@lkj777, 2011-01-12)
都条例問題:講談社で執筆中の小説家にまで、自主規制と萎縮の波 (@hiroujin, 2011-01-13)
ついに「あははははは、来たよ! 表現の直し要求来たよ!」 - 副都知事 猪瀬直樹が物言い中(@coodoo, 2011-01-13)
あきそらは、近親相姦をモチーフとしていたがゆえに重版禁止のお達しを受ける (@biac_ac, 2011-04-22)
春輝 #hijitsuzai (@lkj777, 2011-06-30)







どうなる!?ニッポンのマンガ・アニメ文化、都条例問題をつぶやく会


1/14 「どうなる!?ニッポンのマンガ・アニメ文化、都条例問題をつぶやく会」 (Vucker_san, 2011-01-14)
第二回「どうなる!?ニッポンのマンガ・アニメ文化、都条例問題をつぶやく会」 (Vucker_san, 2011-01-22)
第三回「どうなる!?ニッポンのマンガ・アニメ文化、都条例問題をつぶやく会」 (Vucker_san, 2011-01-29)
第四回「どうなる!?ニッポンのマンガ・アニメ文化、都条例問題をつぶやく会」 (Vucker_san, 2011-02-05)
第五回「どうなる!?ニッポンのマンガ・アニメ文化、都条例問題をつぶやく会」 (Vucker_san, 2011-02-12)
第六回「どうなる!?ニッポンのマンガ·アニメ文化、都条例問題をつぶやく会」 (Vucker_san, 2011-02-20)
第七回「どうなる!?ニッポンのマンガ·アニメ文化、都条例問題をつぶやく会」 (Vucker_san, 2011-02-27)
第八回「どうなる!?ニッポンのマンガ・アニメ文化、都条例問題をつぶやく会」 (Vucker_san, 2011-03-06)
第九回「どうなる!?ニッポンのマンガ・アニメ文化、都条例問題をつぶやく会」 (Vucker_san, 2011-03-29)
第十回『どうなる!?ニッポンのマンガ・アニメ文化、都条例問題をつぶやく会』 (Vucker_san, 2011-04-08)
第十一回『どうなる!?ニッポンのマンガ・アニメ文化、都条例問題をつぶやく会』 (2011/05/12)


私屋カヲル先生の『こどものじかん』の感想

この感想は、私自身がツイートしたもので、Togetterにまとめられた内容から持ってきています。

まとめられている先は、次の場所です。

『ないしょのつぼみ』すら規制したい人がいる!? #hijitsuzai #hijituzai (+α: 今の性教育はどうなっているか?)
http://togetter.com/li/147455

『こどものじかん』の感想

『こどものじかん』1~10巻を読んだ。個人的には18歳以上の大人向けの作品で、萌え要素のあるロリエロシーンをパロディとして受け止められる人にはお勧めできる作品。逆に、ロリエロがだめだったり、萌え的要素の絵柄が自分に合わなかったり、パンチラ等に嫌悪する人にはお勧めできない。
『こどものじかん』は、基本エロパロマンガだが、エッチ要素やパロディー以外に重要なメッセージを込めた作品だと私は感じた。絵柄のこともあり、バックベアード様が降臨するようなエッチな場面もある。しかし、それだけに目を奪われたら、この作品の本質的なメッセージ性が見えなくなる。
条例に引っかかるかについて、個人の主観的な見方だが、この作品は、性的感情を刺激する作品であるかは微妙なところ。10巻まで読んだ限りにおいては、子どもの性に関する健全な判断能力の形成を妨げるというのはないと思う。
個人的主観で、エロページ数を調べてみた。 1巻 - 6/185, 2巻 - 5/188, 3巻 - 5/189, 4巻 - 7/188, 5巻 - 4/194, 6巻 - 9/195, 7巻 - 8/197, 8巻 - 9/197, 9巻 - 8/197, 10巻 - 8/197
性器を強調する、直接的なエロ表現が少ないので、エロページの比率がかなり下がった。実際はもっと多いかもしれないが、2倍まではいかないように思う。したがって、有害率は1/10まで行くかは微妙。
内容については、18歳未満の子どもに積極的に見せたいとは思わない。ただし、これから親や教師になる人に対しては、むしろ、一度読んでみる価値はあるかもしれない。これは、大人視点で子どもと接することを描いた、大人向けの本だ。ただし、成年マークを付けるのはふさわしくないと思う。
「『ないしょのつぼみ』すら規制したい人がいる…( http://togetter.com/li/147455 )」の発言を読んでいただけるとわかる通り、表面的にはロリマンガに見えるが、本質は違う。
まとめでは「成長物語」と発言されている。それは正しいと思うが、私は別の側面も感じた。それは、「教師である大人が子どもと接することの戸惑いや不安」だ。作中で大人が戸惑うのと同様、私たち大人も現実の子どもに対して戸惑うと思う。その意味で共感を呼ぶ作品だと思う。
子どもは小学校高学年から中学生にかけて、心身ともに急激に成長する。まして、女の子は小学校中高学年で急成長する。みなさんも、小学校中高年の時に女の子の方が身長が高くなったり、胸が大きくなって気になったことはないか?
自分が小学校高学年の頃は、体育館に行くとき等で整列した時に女の子が身長が高くなっているのに気がついたり、胸が大きくなっているのをチラッと見たりと、口には出してないけど、内心気になっていた。
中学生の頃であれば、中一の文化祭の準備で女の子の家に行ったとき、女の子からエッチな話を振られて戸惑ったことがあった。その経験を考えると、(作中みたいに頻繁にはないだろうが)九重りんのような行動があり得ないとは、私からは言えない。
教師であれば、子どもを指導しなければならない立場だから、女の子の急激な心身の成長には戸惑うはずだ。その意味で、もし小学校中高学年の女の子と接する、当事者になった場合を考えながら読むと、共感を感じてしまう。
また、教育現場での性に関する悩みもたくさん出てくる。それに対する最善の解決方法を描いているかは定かではないが、間違っているとは言えないし、問題提起していること自体、評価されるべき作品だ。
絵柄がかわいいから、勘違いして買われても困るという意見があるかもしれない。これはお店が青年向けコミックとして分類してもらえたらと思う(地元の書店ではしてた)。読み進めて内容を考えると、九重りん達のキャラクターを考えると、個人的にはこの絵柄が最適だと思う。
最新の9・10巻を読んでいると、3年B組金八先生の雰囲気を思い出す。生徒に全力を傾ける。しかし、思い通りにいかない。不格好さを見せながら、生徒と向き合う場面が、金八先生と青木先生が少しダブって見えてくる。やはり、思春期の子どもと相手しているからだろうか。(フィクションだが)
『ないしょのつぼみ』の視点は「子ども」を主体としているが、『こどものじかん』の視点は「大人(主に教師)」が主体である。九重りん、鏡黒、宇佐美々のシーンがたくさん描かれていても、あくまで青木大介先生を中心に話が進む。
『ないしょのつぼみ』が「子ども向けの性教育の作品」なら、『こどものじかん』は「大人向けの(特に性に関して)子どもに対する接し方を考えるマンガ」と私は感じた。
6巻以上読むと、『こどものじかん』がエロパロだけじゃないとわかるだろう。さらに、9・10巻まで読み進めると、メッセージ性はさらに強くなる。エロパロを許せる・嫌悪感がなく、懐が許せば、1~10巻まで読んでみるといいと思う。
ロリエロ萌えだけのマンガだと思っているなら、一度読んでみるといい。このマンガの評価が変わるはず(当てが外れる?)。もし自分に、女の子ができたらとか、身近に接することを想像して読んだら、共感すると思う。

やぶうち優先生の性教育マンガ『ないしょのつぼみ』の感想

この感想は、私自身がツイートしたもので、Togetterにまとめられた内容から持ってきています。

まとめられている先は、次の場所です。

『ないしょのつぼみ』すら規制したい人がいる!? #hijitsuzai #hijituzai (+α: 今の性教育はどうなっているか?)
http://togetter.com/li/147455



『ないしょのつぼみ』の感想

「『ないしょのつぼみ』すら規制したい人がいる!? ...」( http://togetter.com/li/147455 )のまとめが気になって、実際に『ないしょのつぼみ』(1~7巻+めばえ)を購入して読んだ。
結論から言えば、性教育に関するマンガとして、とても良い作品だと思った。ターゲット層は、やはり小学4年生くらいだと思う。個人的には、小学校低学年から高学年にかけて、幅広く推奨したいマンガだと思う。ふりがながあるけど、漢字が結構あるので、低学年には読みづらいかも。
掲載誌は小学4年生(昔は小学5年生)だから、男の子も読んでいるだろうな。コミックスは少女コミックコーナーにあるから、男の子は買いにくいかも。でも、女の子が抱える悩み・心理状態・体の変化などを知り、理解する意味で、男の子にもお勧めしたい。(少し女の子にやさしくなれるんじゃないかな)
自分に小学生の子どもがいるとしたら、『ないしょのつぼみ』は是非、読んでもらいたい作品。(実際、知ってる範囲で小学6年生の女の子が持っている)
『ないしょのつぼみ』は、第二次性徴期の子どもの体に表れる変化について、物語という形で、(性教育という教科書よりも)具体的に描かれている。
そして、体の変化で戸惑う子ども自身が描かれている。周りになかなか相談できない現状も描いてある。これは、子ども自身の共感を得る良い作品だと思う。逆に言えば、現状は性について、親(大人)になかなか相談できないのが実情ではないかな。
男の子の体の変化の事も触れてある。行動のことも描いてある。自分も精通のことは家族に言えなかったなぁ。あと、小学校高学年の頃は、異性をいじめたりはしなかったけど、セクハラまがいのことは言ってたなぁ。マンガに描いてある男の子の行動、結構当たってると思う。
あと、少しだけど夫婦が性生活をしていることも触れている。セックスレスって、離婚率が高くなるから、夫婦でスキンシップの一つである性生活を営むこと自体良いこと。それを子どもが見てしまうこと自体、決して不自然ではない。
知らないことについていきなり遭遇するのと、あらかじめ知っていることに遭遇するのとでは、子ども自身の心理的な重圧度は全然違う。マンガ等で対処方法がわかったり、友達に相談できれば、子ども達の性に関する心理的圧迫はすごく軽減されると思う。
子ども自身の立場に立って、第二次性徴期の体の変化について描いている『ないしょのつぼみ』って、とても良い作品と思いました。

P.S.
『ないしょのつぼみ』を読んで、子どもの心理面の描写が素晴らしいと思いました。性教育の本では難しい表現です。マンガだからこそ子どもに響く作品だと思います。



コミック

ないしょのつぼみ 1 (ちゃおコミックス)(Amazon)
ないしょのつぼみ 2 (ちゃおコミックス)(Amazon)
ないしょのつぼみ 3 (ちゃおコミックス)(Amazon)
ないしょのつぼみ-めばえ (ちゃおコミックス)(Amazon)
ないしょのつぼみ 4 (ちゃおコミックス)(Amazon)
ないしょのつぼみ 5 (ちゃおコミックス)(Amazon)
ないしょのつぼみ 6 (ちゃおコミックス)(Amazon)
ないしょのつぼみ 7 (ちゃおコミックス)(Amazon)
ないしょのつぼみ 8 (ちゃおコミックス)(Amazon)




DVD

ないしょのつぼみ 1 限定版 [DVD](Amazon)
ないしょのつぼみ 2 限定版 [DVD](Amazon)
ないしょのつぼみ 3 限定版 [DVD](Amazon)


ないしょのつぼみ 1 通常版 [DVD](Amazon)
ないしょのつぼみ 2 通常版 [DVD](Amazon)
ないしょのつぼみ 3 通常版 [DVD](Amazon)


健全とは何か、性・暴力表現は不健全なメディアか、性差別を生むのか

Togetterでまとめた内容です。

健全とは何か、性・暴力表現は不健全なメディアか、性差別を生むのか
http://togetter.com/li/209211
Togetterでは、疑問に対する回答もしています。


sub-index
  • 健全の定義について
  • 青少年が、性・暴力表現を見ると悪影響はあるのか
  •   暴力行動と暴力表現について
  •   性に走る行動に関する考察と性表現について
  •   性行動に走る青少年への対策についての考察
  • 性メディアと女性差別に関連があるかについての考察
  • 性メディアが青少年に与える影響についての結論



健全とは何か、性・暴力表現は不健全なメディアか、性差別を生むのか
まず、『「健全」って何』という疑問から調べてみました。
そして、性・暴力表現が、本当に青少年に悪影響があるのか、心身の面から考えてみました。
加えて、個人的な観点で、性メディアが女性への性差別につながるかも考えました。


「健全とは何か。性・暴力表現は不健全なメディアか。」について考えてみました。

健全の定義について
普通・一般の人が考える「健全な子ども」の定義は、かなり曖昧ではないでしょうか(それに、大人(保護者)が思う・考える「健全」は『誰が主体』でしょうか)。
そもそも、「健全」とは何か。まず、根本的な部分から考察してみました。

まず、「健全」とは何か。辞書で調べてみた。「心身が正常に働き、健康であること」「考え方・行動が調和がとれていること」とある。心身が健康で、他人に無用に危害を与えないことが健全だろう。
個人的には、子どもが健康で元気に育ち、学校でみんなと一緒に学習し、失敗や挫折も繰り返しながらも前に進めれば、健全に育っていると思う(主体は子ども)。保護者の理想通りにガチガチに育てるのって、保護者のわがままじゃないかな(主体は大人)。
結果の方から考えると、大人になって自分で考えて行動できるよう「自立できる」ことを目標に、健康的に育てることが、健全だと考える。
大人の思い通りに育てるのが健全とは思わない。むしろ、そのように考えることは、子どもが自分の思い通りに育たないときに、虐待を誘因する。このような環境は良くない。

青少年が、性・暴力表現を見ると悪影響はあるのか
ここでは、書籍等のメディアからの視点ではなく、「なぜ暴力行為をするようになるのか」「なぜ、青少年が売春(援助交際)や望まない妊娠をしてしまうのか」という行動の原因を探る視点に立ち、その原因としてメディアの性・暴力表現が含まれるかを考えてます。

暴力表現・性表現のある創作物を「見る」ことで、「子どもの心身の健康・考え方や行動に悪影響を与える」のだろうか。調べた・聞いた範囲では、第二次性徴期以降の子どもの大部分に極端な悪影響は聞いたことがない。
暴力・性表現を見ている青少年は少なくないのに、現状で真似したというような、明確に悪影響を受けたという話を聞いたことがない。聞いたことがあるとしたら、「ムラムラしてやった」くらいだ。つまり、性欲がたまってで、性メディアと直接的関係があるケースを知らない。
ただ、6歳未満の乳幼児・小学校低学年程度に性・強い暴力表現のメディアを見せることには、精神面に対する負担の大きさから、トラウマを植え付ける可能性が高いと個人的に想像しているため反対(根拠が薄いが)。その境界線上をどこに置くかは議論すべきだが、少なくとも18歳ではないと考える。

暴力行動と暴力表現について
子どもが暴力的になるのはなぜか。理由としては、自分に不利益な状態に陥る・ストレス下の抑圧状態に置かれるなど、ストレス状態になった時に発生する。心理的に穏やかな状態で他人に攻撃的になるケースが、今の私に思いつかない。
暴力表現・性暴力表現が子どもを暴力的にするだろうか。嫌悪感からならわかるが、意味がわからなかったり、興味を持ったりする分には暴力的にはならない。
暴力表現があるゲームをプレイして、攻撃的衝動に陥るような悪影響は、ハーバード大学医学部の大規模調査で因果関係が否定されている。 http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/06/post-1015.html
映画・マンガ・アニメもゲームと同様だろう。暴力表現のあるハリウッド映画を見て、暴力的になったなんて話は聞いたことがない。
ゲームと犯罪と子どもたち ――ハーバード大学医学部の大規模調査より(Amazon)

性に走る行動に関する考察と性表現について
子どもが性行動に走るのはなぜか。今考えられるのは、「性欲が強すぎて、その衝動が抑えられない」「周囲の人がみんなもしているからと言われた」「処女・童貞でいるのが恥ずかしいと聞いた」といったのが主だろう。
前者1つは、攻撃衝動とセットになると、その結果は怖い。性欲は、人の生存本能であり、特に若年男性は強い傾向にあると考えられる。それを完全になくすことは無理だろう。なら、何らかの対策が必要だが、その一つとして性メディアで性欲を発散することは悪いと思えない。
他に性欲を発散する方法があれば知りたい。女性は性欲は我慢しやすいと聞くが、男性の方が生理的に我慢しにくい。
後者2つへの対策は、されているのか。私は社会人になるまで、大人から直接、性に関して対話したり、深い知識を得たことはなかった。今も対策されていないのではないか。
修学旅行や教室・部室の中とか、みんなが集まる中で、興味本位で性の話とかしたことはないか。あるいは、性に関する体験記事をみんなで、あるいはこっそり読んで話題にしたことはないか。
みんなが「している」と聞いて焦らないか?「やってみたら」と誘われたことはないか?子どもが性行動に走るのは、みんなと同じ事をしたい・他人と同じになりたいという「同調バイアス」によるものではないだろうか。
これらを踏まえた上で、性について描かれた創作物が子どもに与える影響は、「創作物上の性行為の知識を得る」くらいだろう。先ほどの「同調バイアス」に比べると、程度としては興味を持つ位。しかし、真似する可能性は否定できない。
あとは、「知らない・不快な描写を見て、嫌悪感を持つ」くらいだろうか。でも、親になればいつかは見ないといけない。なぜならば、私たちの多くが、異性と性行為を持つからだ。どこかでハードルを越えるし、越えないといけない。そのハードルは身体面を考えれば第二次性徴期以降だろう。
第二次性徴期以降の青少年が性メディアを見ることは不健全だろうか。性メディアを見ない・攻撃的にならないことが健全か。
人は様々なストレスに遭遇する。そんな中で攻撃衝動を持つ。その場合、なんらかの方法で解消する。それが体を動かしたりすることだったりするが、他にゲームをしたり、枕などのクッションに怒りをぶつけるなどもある。つまり、公共物・他人に危害を与えない方法で解消すればいい。
性欲も同様に、他人に危害を与えない方法で解消すればいい。第二次性徴期を過ぎると、青少年は性欲を持つ。性欲を我慢することはストレスにつながる。だから、性欲を解消することは重要だし大切。
その手段の一つに性メディアを使用して、自分一人で性欲を解消すること自体、他人に危害を与えないから問題ない。
ぶっちゃけると、性がん具の一部も問題ないと思う。逆に、妙な物を性器を突っ込んだりして、性器を傷つけるような問題を結構聞く。それだったら、専用の性がん具を正しく利用する方が、健康的だと思う。
性欲は、特に男性は身体的に精子を作る仕組みを持っている以上、なんらかの手段で処理する必然性が強い。ならば、自分で処理しないといけないが、その手段として一人で性メディアを使うこと自体、誰にも危害を与えていないので問題なく健全性を損なうことはない。
女性だって、性に関する情報で一人で楽しむ分には、誰にも危害を与えていないし自分の健康を損なわないので問題なく、健全性は損なわない。
逆に、性欲を我慢することはどうだろうか。性欲を我慢すると言うことは、先ほどのとおり、ストレスをためることになる。ストレスをためることは様々な病気を引き起こす原因となるため、健康上の悪影響がある。そして、ストレスは攻撃性を増すため、精神面でも悪影響がある。
すなわち、性欲を我慢することには心身に悪影響があり、健全ではない。このことから身体面から言えるのは、『性欲を解消する性メディアを規制することは、身体的にストレスをためることにより、病気の原因になる・攻撃性が増す要因を増やすことから、不健全になりやすくなる』ということだ。
このことは、一般的にみなさんが認識している性の考え方と、実際の心理的・身体的な機能のあり方が異なっていると言えるのではないだろうか。

性行動に走る青少年への対策についての考察
では、青少年が性行動に走ることのへ対策として何が適切か。
「性メディアを隔離し、子どもに見せない」というのはどうか。これは、根本的な対策になっていない。セックスレスでない保護者がいれば、家庭で性行為を見る機会は存在する。
ならば、セックスしなければいいのか。セックスレスの家庭は、離婚しやすくなる。離婚することは子どもの生き方にも悪影響が出る。根本的な問題解決になっていない。
それに、子どもは本能として性欲を持つ。中学生でやっちゃう子はやっちゃう。中学生の頃一緒だったクラスメイト(不良に見られるような人だけど、性格は面倒見がいい人で悪くない)は「中学の頃、セックスしてたよ」と言ってた。エロマンガ等と縁がないけど、やっちゃう子はやっちゃう。
必要なのは、学校での性教育の充実だと考えている。何を教えるべきか。今の私が性教育で追加すべきと思っているのは、(他にもあると思うが)次のとおりに考えている。
(1).「セックスとはどのような行為か(生殖行為である・性欲を解消する行為であるとともに、互いの肌を触れてコミュニケーション・愛情を確かめる行為等)」
(2).「避妊・性感染症防止の方法(低容量ピル・コンドーム等)」
(3).「避妊しないこと・性感染症予防をしないことの危険性(妊娠した場合:子育てにかかる費用と人的負担と社会的な視線・中絶費用・中絶した場合の赤ちゃんが産めなくなる危険性、性感染症にかかった場合:治療にかかる費用と時間・完治できない生死に関わる性感染症にかかるリスク)」
(4).「恋愛で処女・童貞を意識する必要はない。急いで処女・童貞を卒業する必要もないし、処女・童貞じゃないから嫌だと思う必要もない。将来結婚したいと思うような好きな人とセックスした方がいい。セックスは、社会人になってからが望ましい。」
(5).「好きでない人との性的な部分に触れることや、セックスをしてはならない。それは、強制わいせつや強姦であり、人権侵害である。」
(6).「セックスするなら、自分勝手にならず、相手とのコミュニケーションを大切にして、相手の体をいたわってほしい。」
(7).「雑誌・マンガ・テレビ等から性情報を得る機会があっても、それが相手を傷つける行為であれば、それを真似してはならない。暴力表現も同じ。」
思いつくままに書いてみたが、もっとあると思う。そしてこれは、子ども達だけが学ぶことではないと思う。成人男女(特に保護者)も勉強すべきじゃないかと考える。
なぜなら、性に初歩的な知識以外に、まともな性教育を受けてないため、子どもと性について話し合うこと自体恥ずかしいことであり、ためらうためである。また、性行為に関するトラブルは、成人男女でも抱える問題であり、セックスレス問題も加えて再度学び直す必要がある。
ちなみに性教育は、あまり勉強に身の入らない子でも、興味を持ってくれる。性教育の授業、結構真剣に受けてたのを記憶している。

性メディアと女性差別に関連があるかについての考察
話は変わるが、性メディアは、女性を差別する物、女性差別を助長するものか。
私の知人の女性で、「アダルトビデオを見た。これは女性差別だ。」と言った人を見たことがない。逆に、興味を持つ女性がいるくらいだ。当事者に差別されているという意識はないし、不当に苦痛を受けたような話は聞いたことがない。(無理矢理見せられるというケースを除けば、想像もできない)
逆に、男性の性を取り上げた「BL」「やおい」などを考えると、声高に女性ばかり取り上げるのも変に感じる。「BL」「やおい」が男性への差別を助長するものとは思えない。
「見る側」からすれば、それ自体が女性差別につながるとは思えない。あるとすれば、人や作品によって嫌悪感を感じるくらいだろう。
「提供側」であるが、小説・マンガ・アニメ・ゲームであれば、個人名などがなければ当然被害者はいない。
では、実写で撮影される場合はどうか。業界通ではないので、実態は知らない。ただ、調べたり話を聞く限りでは、撮影する側・される側において、きちんと契約はされており、不当な行為は多くないと考えるのが妥当と考えている。
もし、不当な扱いを受けていれば、強制わいせつ・強姦で訴えられるはずだ。
実写の児童ポルノの問題は何か。それは、撮影される子どもに対して性的虐待を行うという人権侵害行為を行うことが行われたこと。そして、実写の児童ポルノがビジネスとなることで、さらに児童ポルノを作るために子どもを誘拐・人身売買・性的虐待を誘発することが問題。概念の問題ではない。
では、性を商品化することは悪いことか。私の考えでは悪くないと考える。「人を商品化する」という大きなくくりで考えると、テレビに出てくる芸能人・スポーツ選手・広告に出る人・モデルなど、あらゆるものがそうだ。
性の商品化というのは「性」という魅力・特技・技術みたいなものを商品化している。他の「身体的能力」「交渉術」などと大きな差があるだろうか。(もっと言うなら、「資格」もあるかもしれない)
では、女性を差別しているのは何か。思いつくのは「宗教」「政治」「教育」「戦争」…他にもあるだろう。しかし、明確に創作メディアが直接女性差別を生んでいるケースが自分に思いつかない。
もっと言えば、性の経験がある人に対して、差別意識を持っていないか。特に、風俗業に就いている人(特に女性)に対して、差別的な目を向けていないだろうか。そちらの方がずっと差別的で問題があると思う。
性メディアでの女性への差別は、「当事者」ではなく「見る側」が行っている問題だ。そして、それは「性への潔癖症」であり、性行為のある人に対する「嫌悪感」(処女信奉)からくるものではないだろうか。
その対策は、「性メディアの規制」ではなく、性への過度な潔癖症の意識を直すことではないだろうか。でなければ、元風俗関係の人は、いつまでも社会的に不当に差別されることになる。
「性」に過敏に反応する人がいるが、何か特別な意味があるのだろうか。「生殖」「生命」と結びつくからだろうか。「恋愛」「結婚」と絡むからだろうか。「宗教」「政治」などの観点から、もっと深く追求したいところだが、この観点について、私の知識不足もあるので置いておく。

性メディアが青少年に与える影響についての結論
結局、「性・暴力表現のあるメディア」が人に与える悪影響って、きちんと性教育を受けたり、他人に暴力をふるってはいけないと教えられれば、「嫌悪感」「トラウマを引き起こす」以外ないように思う。
見ない自由はあるだろう。しかし、100%実現するというのは無理だろう。たとえは悪いが、自宅で100%ゴキブリを見ないのと同じではないだろうか。現状の区分陳列以上にいい方法があるだろうか。
私は、青少年の心身の成長を考えて、書籍側の「推奨年齢表記」「性・暴力表現あり表記」と、書店の第二次性徴期区分での区分陳列ぐらいだと思っている。もし、規制を強化するなら、具体的な理由と対応方法まで考えて欲しい。

2011年11月6日日曜日

はじめに

このブログは、Hikichinが考察したものをアップする所です。
特に、性、子どもの問題、性表現規制関連について、重点的に考察していきます。

内容が偏るかもしれませんが、正当性の判断は、あくまで読者にあります。
私の考察に対して、異論・反論をどんどん持ってください。


サイトの内容の関係上、性に関することが多数出ます。どうかご容赦ください。


私の理念は、以下のとおりです。

・ 女性・子どもに実被害を与えることに対して、適切に対処すること
・ 誤った対処方法により、なすべき被害防止が遅れたり、逆効果になることを防ぐこと
・ 性表現・暴力表現の創作物を見ることで、必ずしも性道徳をゆがめたり、非行に走ることはない。(ハリウッド映画を見て、子どもが暴力的になることは聞いたことがない。また、多くの男の子はアダルトビデオ等を見ているが、それが原因で極端に性的にゆがんだ話は聞かない)

性表現規制に関連すると、下記のとおりです。
・ 性道徳により、成人向けに流通している写真・ビデオなどの画像、成人向けコミックを無闇に規制・排除してその享受が得られるのは、当事者である性被害者ではなく性表現を嫌悪している人・権利団体である。
・ すなわち、性に関する創作物を規制しても、性犯罪は減らないのである。単なる自己満足でしかない。
・ 実際の、子ども・女性に対する性暴力は、創作物等とは関係がなく、加害者のストレス・攻撃衝動とたまった性欲によるものと推測する。
・ まれに、年間数件ではあるが、幼児に対する凶悪犯罪は発生する。ほんのわずかにいる「サディスト型」などの凶悪な児童犯罪については、ニュースでセンセーショナルに報道される。このケースは滅多に発生しないが、死亡して発見するケースが多い。
・ しかし、多くの子どもに対する性犯罪は、痴漢・盗撮を除くと、家庭における性虐待がとても多い。
・ 家庭の虐待全般をなくすためには、家庭の中をオープンにすること。相談する人を作ることが大切。閉ざされた空間においては、相談する人もいないため、どうしても隠れて虐待を行うことが多い。